報告 高橋 信博




渓流釣りの禁漁とともに沢の季節は終了、再びハイキング部の活動開始である。 来春には45歳、いよいよ中年?となる。春のぶっつけ本番源流行はもうしんどい。せっかく作った足をなまらせないように少しでも歩いておかなければ・・・。
当初は3人の予定だったが、急きょマー君(貝好さんの奥さんの親戚)が参加することになった。山歩きは初めてらしいが若い(24歳)から何とかなるだろう。
田代湿原へと続くよく整備された道を歩き始める。実はザックの中にはキノコ籠が仕込んであるのだ。いいのが見つかったら登山道から外れてキノコハンターに早変わり、という作戦である。 しばらく行くとナメコとムキタケを発見したがまだ小さい。食べられそうなサイズだけキープする。 ブナの倒木をチェックしながら縫うように道を行くが、ホコリタケとスギヒラタケばかり。たまにあるのがバクサレたナラタケにブナハリタケ。結局成果はナメコ、ムキタケにブナシメジ、ブナハリ少々。
これは山の神様がマジメに登れと言ってるんだな。仕方がないので山頂を目指すことにする。



黄葉のブナ林を行く

 

どうしたらこんな形になるのかな?             すっかり採らなくなったスギヒラタケ


やがて武尊牧場からの登山道と出合う。こちらはポピュラーなコースらしく途端に人が多くなる。しかも地面がグチャグチャで非常に歩き難い。 スパイク長靴で来ればよかったと思ったくらいだ。 樹林帯を抜けてしばらく行くと正面に中ノ岳が現れ360度紅葉の大パノラマ、感動的な景色である。 クサリ場は大したことはないが上部が少しガレている。落石に注意するようにマー君に声をかけるが、本人は上を見てビビりまくっていて帰りが少し心配になる。 何とか登らせるとすぐに中ノ岳分岐となり、その先に三ツ池と呼ばれる池がある。 最後は日本武尊像の横を通って武尊山最高峰である沖武尊へ。 山頂は座る場所もないほど賑わっていたが展望は最高! 人の多さに少しウンザリしていたが、この景色で帳消しだ。
しばらく景色をたのしんだあと下山を開始するが、下りになった途端にマー君が失速。怖がって体重を後ろにかけてしまうためスリップを繰り返し、疲れのせいか何度も道を踏み外しそうになる。 歩き方を注意するが、耳を貸す余裕もないようだ。 大渋滞のクサリ場ではやっと順番が回ってきた、と思ったらマー君が下りてこられない。上から下から指示を出すが、すでにテンパッていてロープにしがみ付くばかり。下から一歩一歩スタンスを指示して何とか下降。後から聞いたのだが、順番待ちのおじさんから「自分の実力に合ったところにこなくちゃダメだよ!」と言われてしまったそうである。すんません、オレが連れてきちゃったんです〜。 その後も貝好さんが付きっきりで面倒を見ながら、やっとのことで樹林帯まで下りてきたのであった。 貝好さんお疲れ様でした。
下山後マー君に感想を聞くと、「死ぬかと思いました・・・。」
でも元気なおじちゃん、おばちゃん達を見て結構悔しかったようで、「また行きたいです!」とも言っていた。 あ〜、よかった、怪我がなくて。 一般登山道とはいえ初心者連れの場合はいろいろ考えなきゃいかんな〜、と思った今回の山行であった。



武尊避難小屋


中ノ岳と紅葉


 
                                         山デビューのマー君 クサリ場にチャレンジ


中ノ岳分岐

 
にわかカメラマンと疲れきったマー君

 
山頂は大賑わい さすが百名山


山頂から見た剣ヶ峰山


山頂から見た中ノ岳(左)と三ツ池


日本武尊の像


笑顔の貝好さん マー君も満足そう?


帰りのクサリ場は大渋滞




足の形をしたブナ コケのサンダル履いてます




  
帰りは坂戸のホルモン屋で一杯。 マスター夫妻との以前からの約束で、来月一緒に山歩きに行く事になった。もちろん2人とも山デビューである。
さてさてどこに連れていこうか・・・。



焼肉と貝好さん