2009年10月2日(金)〜4日(日)
報告 菊地顕一


<メンバー>
1〜2日目ソロ・3日目まにちゃん合流

<行程>
***前夜(移動)***
川越(東武東上線)⇒寄居駅(秩父鉄道)⇒三峰口駅

***1日目 曇りのち雨***
三峰口駅(西武観光バス)⇒秩父湖→埼大山寮→造林小屋跡→笹ッ場(ビバーク)

***2日目 朝方晴れのち雨時々曇り***
笹ッ場→二瀬分岐→吹上ノ頭→東仙波→西仙波→山ノ神土〜水源林歩道〜水干→
雁峠分岐→雁峠→燕山→古礼山→水晶山→雁坂小屋

***3日目 晴れ***
雁坂小屋(雁坂峠ピストン)→地蔵岩→樺避難小屋→突出峠→雁道場→水の本→川又



『初心者ヤマノボラー』にとって『縦走』って言葉はスゴク憧れる・・・。
山登りなど本格的に行ったことのないワタクシですが、渓ではなく山でどこまでできるか・・・今回はそんなレポート。
コースは昨年やった「滝川プチ周遊」のロングバージョン『ぶらり滝川周遊の旅』(ちょこっと縦走)
初日、2日目はソロで、3日目はまにちゃん(馬庭)と山の中で合流なのだ♪


現在クルマのない生活を送っているので面倒でもアプローチに公共交通機関を利用しなければならない。
次の日の行動を完全遂行するべく前夜に秩父に前乗り、秩父鉄道三峰口駅の駅舎にて朝を待つ。

6:21始発の西武観光バスに乗り込むものの、行く先々の山々は思いっきりガスに覆われてます↓。

今回は歩き主体なので普段は全然やることもない『ザックの軽量化』に務めてみました・・・。
出発前にパッキングしたザックを背負ってみると・・・『んふ〜ん、軽い〜、軽量化成功!!』
せっかくだからと体重計で計ってみると・・・なんと22キロあるではあーりませんか・・・。
こんなに軽く感じるのに・・・普段はいったい何キロ背負ってるのかと愕然としちゃいましたよ。

【1日目】



三峰口駅始発、平日金曜日のバスに乗っているのは当然ワタシひとりだけ
バスは後続車が詰まると巧みに道端に寄りながらパスをさせて国道140号を秩父湖に向けて走る。
秩父湖に着くと平日の早朝、県営駐車場には掃除をするおっちゃんとオレだけ・・・軽く会釈するも無視・・・。
駒ヶ滝トンネル脇を通り抜け二瀬ダム。ダム上を渡り湖岸道を700m進めばスタート地点の『埼玉大学山寮』









山寮左手の小道を下りつり橋を渡ると二瀬尾根の取り付き地点となる。さぁ、いよいよスタート。
ああ・・・、行く先々のお山は思いっきりガスっているしぃ〜。









『山道行き止まり』方面を無視して進むとすぐに道が二手に分かれ、右手斜め方向に登って行く。
薄暗い杉林の中、ジグザグを繰り返し登り続けると尾根道に出た。辺りはガスに包まれ50m先も見えない。
雨も降り出してきた。カッパを着込み、ただひたすら黙々尾根道を登り続ける・・・なんて書くとカッチョいいかな?






電波反射板跡
ここからは森林軌道跡を歩く。








造林小屋跡
辺りはがガスっていて、ひとりきり・・・なんだか不気味・・・。





そんでもってキツネかタヌキに化かされたのか道迷い。
戻ってもどうせ途中でビバーク。ならばと激ササヤブの中を進みます。






すると沢筋に出る。地図とコンパスで確認すると和名倉沢の支沢1650m付近。
『もっと早く確認しろ!!』とお叱りを受けると思うが、あと高度300mも登れば尾根道だ。
釣りの時の、沢の詰めあがりと思えばなんてことはない。
源流釣りをやってて良かったと思った瞬間である。









案の定、300m登りきると5m四方の広場に出た。
二瀬尾根を登りきったところだ。キレイな道がついている。
『時間はもう15時30分、先を急がなければ・・・』
と思いながら歩いていると、草原状のこんなにステキな場所がー♪
『笹ツ場』という所らしい。なんとも快適そうなテン場だ・・・。
いやいや、あくまでも緊急ビバークなのだからして・・・。









夕食は新宿中村屋のカリーと成城石井のハンバーグ
最強のコラボレーション『ハンバーグカレー』
サラダと、もちろんお酒も忘れずにね! 快適なビバークライフだなぁ。


【2日目】




夜、ものすごい風で目を何度か覚ます。
朝起きてみると強風は雲までも運び去ってくれたようだ。
今日中に雁坂小屋まで行かないと、明日時間通りにまにちゃんに会なくなる。
さあ、気合を入れて出発!!といったものの、結局6時30分の出発になってしまう。
だって、山屋さんみたいに早発ちに慣れてないんだもーん。






庭園のような『北のタル』





白石山(和名倉山)との『二瀬分岐』





『川又分岐』
左の斜面を下り、ヒルメシ尾根を通って川又まで行っているようだが、
かなり不明瞭らしい・・・。






吹上から滝川の切れ込みを望む。
雲に隠れているあたりが雁坂小屋。うへ〜、今日中にあんなところまで行くのかよ!
でも、この展望を待っていましたよ!キモチいい〜。なんだか行けそうな気がするー!!






東仙波から唐松尾山、黒槐山を望む





『山ノ神土』につく頃にはあたりは再びガスに包まれる。
右が稜線への道、左が水源林歩道。





辺りがガスってきたのを言い訳に『まき道(ヘタレ用)』の水源歩道を行っちゃいます(笑)











平らで良く整備された道は秋山郷の水平歩道にも似た感じ。
落ち葉を踏みしめながらキモチ良く歩く。





指道標シリーズ@ 黒エンジュ





指道標シリーズA シラベ尾根





指道標シリーズB 水干尾根





そして多摩川最初の一滴『水干』








後方、笹の葉の下が空洞になっていてチロチロと多摩川最初の一滴が流れている。





水干のすぐ下、道のド真ん中にドドーンとイスとテーブルが・・・。
でも、宴会やるのにサイコーかも!






雁峠分岐への道 まっ平らで幅広、まるで高速道路。





たまにはセルフで撮ってみる。後方は本来なら笠取山から下ってくる道が見える。





すぐ先を登ると小さな『分水嶺』がある。





意味はこういうことー。





埼玉県人だったら、やっぱ荒川だんべ。





そして東京は多摩川だしー





あまり馴染みはないが、とりあえず富士川ー。
そんなこと言ったら怒られちゃうかぁ!









草原を抜けて少し下ると右手に雁峠山荘が見える(写真後方の小屋)







雁峠山荘を少し下った鞍部が雁峠だ。
滝川ブドウ沢を詰め上がるとココに出る。






雁峠から200m強の登りで燕山(2004m)







良く整備され快適な奥秩父縦走路。
しかし、今日は展望が全くなく面白くない。
コノヤマアルキハ、シュギョウデスカ?






わざとらしいが、たまにセルフで撮っていないとヘコみそうになる。





なんだかわからないけど、こんなの見るとホッとする。





お次は古礼山。
来た方向からそのまま真っ直ぐ進むと山腹の巻き道となっている。
ここはもちろん、古礼山山頂方面へ進む。






ちょっとヘコミ気味、お疲れのポーズでパチリ。







『やっと水晶山まで辿りついた〜!』
ここまで来たら雁坂小屋はあとわずか。


15時30分
ほとんど休まず、昼飯も歩きながら食べて笹ッ場から歩き通し、9時間で雁坂小屋へ到着。
『雁坂小屋に着いたらビール3本買ってグビグビ飲むぞー!』と思ったら小屋番さん不在・・・(泣)
すでに小屋で宴会をしていた山岳サイクリング研究会のお二人に貴重な缶ビールを頂戴する。
こんな優しい方がいるなんて涙が出そうなくらい嬉しかった。本当にありがとうございましたー。



【3日目】



秩父側は晴れている、今日はまにちゃんと雁坂小屋で合流だ。





8時過ぎくらいに小屋に着くかと思っていたら7時20分頃まにちゃん到着。
6時に樺小屋を出てきて1時間20分。空身とはいえ、そうとう飛ばしてきたようだ。
雁坂小屋から左へ登っていき、奥秩父縦走路を少し歩いて雁坂峠へ向かう。
本日も残念ながら辺りはガスっている。






雁坂峠到着。





楽しみにしていた展望が全くなく山梨側に向かって吼える『馬庭隆、いつのまにか40歳』
まにちゃん残念ーーー。





とりあえずコーヒー沸かしますか!





雁坂小屋まで下りてくると埼玉側は晴れているのにね。





地蔵岩、寄っていきますか!





眼下の入川金山沢に向かって吼える『馬庭隆、もう40歳』








樺避難小屋到着〜。





昼飯食べて帰り支度しましょうね。





楽しかった3日間もついにフィナーレを迎える。
帰りはまにちゃんとマイタケでも探しながら、ゆっくりと帰ろーね。

来年はバシっと『奥秩父主脈縦走』をやってみたいなー。
あれっ?オレっていつから山屋さんになったんだっけー?(笑)


おしまい・・・