報告 高橋 信博




我々の八ヶ岳デビューは1月の阿弥陀北稜というバリエーションルートだった。
もちろんこれは石川ちゃんというベテランがいたからこそ登れたのであり、我々の実力ではない。特に阿弥陀から中岳のコルへの怖い下りで感じたのだが、雪山はしっかりとしたアイゼンワークを身につけないと命がいくつあっても足りないということだ。とりあえず八ヶ岳の一般ルートをひとつひとつ登って経験を積もう!と佐藤と目標を立てたのであった。という訳で、この冬一発目の雪山は天狗岳に決定。
イトゥー課長は今日がピッケル・アイゼンデビューで、先日行き先をメールしたら、「えーっ、いきなり八ヶ岳ですか〜?」とビビリ気味の返信。
マニキは5月の唐松岳以来の「バテ得」呼ばわり返上のため、最近こっそり足トレしてるらしい・・・果たして努力の効果は?
黒百合ヒュッテまでの道はまだ積雪が少なく、唐沢鉱泉分岐からは沢沿いとなり、石の上に新雪が乗っている状態で歩きにくい。もう少し積もれば楽なのに、とブツブツ言いながらも、まずまずのペースで黒百合ヒュッテに到着。


渋の湯駐車場に車を置いて出発!


黒百合ヒュッテに到着 天気も上々だ


「マニキポーズ」で到着祝い  イトゥー課長、嫌がってねぇ?

早々に受付を済ませテントを張る。今日中に天狗をやっつけて今晩は盛大に宴会、明日はとっとと下山する作戦だ。
樹林帯を5分ほど歩くと中山峠。そこから右に向かいひと登りすると東天狗、西天狗の双耳峰が姿を現し、思わず「おお〜っ!」と歓声が上がる。


テントを張り身軽になって天狗岳を目指す


姿を現した双耳峰  左のビ○チク付きが東天狗、右が西天狗

森林限界を越えて振り返れば、下方に黒百合ヒュッテ、向こうには蓼科山も見える。風は強いが思ったほどではなく、景色を楽しみながら順調に高度を上げていく。


新品のピッケルを持ってご機嫌のイトゥー課長


黒百合ヒュッテ(中央やや左下)を振り返る  結構登ってきたね〜


森林限界を越える


雪山サイコー!


下から見えていた岩峰(巨大ビ○チク)は右から巻いて行く

と、ここまで順調だったイトゥー課長のペースが徐々に落ちてきた。山頂直下の岩峰を巻く辺りではついに座り込んでしまった。本人曰く、運動不足による息切れとヒザ痛らしい。なんとか頑張って東天狗山頂に到着、4人でガッチリと握手を交わす。
赤岳、阿弥陀岳方面は雲の中なのが残念。昼メシを食べたあとは佐藤をマニキを西天狗に送り出し、私はイトゥー課長を連れてひと足先に下山することに。途中振り返ると、西天狗はガスに包まれ少し心配したが、テントで休んでいると2人は無事に帰ってきた。
まにちゃんは足トレの効果か余裕の表情、東天狗から西天狗は片道20分だったそうだ。


イトゥー課長ヘタレる! 山頂はもうすぐだ、ガンバレ!


着いたど〜っ!


東天狗岳(2,646m)で記念撮影


東天狗から見た西天狗岳


硫黄岳


西天狗岳(2,646m) 同じ標高なのね


展望はゼロ  さっきまであんなに晴れてたのに・・・


黒百合ヒュッテで美味しいコーヒーを飲んだ

ヒュッテに入り暖炉の前でコーヒーを飲んで温まったあとは宴会に突入。
寝不足、疲れのため早々に撃沈かと思われたが、なんだかんだ10時まで頑張って持参した酒も飲み切った。名古屋出身イトゥー課長の「味噌煮込み鍋」はサイコーの味だった。


おつかれちゃ〜ん!


砂肝のニンニクバター炒め


ホイコーロー


雪山の定番  ホタテ焼き


八丁味噌の鍋はマジ旨かった  また作ってね♪


お疲れのイトゥー課長であります。


翌朝は下山するのがもったいないような天気でした

翌朝は帰りたくなくなるようなピーカン。
「イトゥー課長、今から西天狗リベンジ行っちゃう〜?」
「・・・帰ります。」