報告 佐藤恵亮




ウッ、ウッー、頭痛ってー。
clubエルグランドでの前夜祭は、いつもの通りのハイテンション! 午後3時近くまで呑んでしまった。おかげで、OMる(=動詞:おまちゃんのようにゲ○すること)寸前のかなりヤバイ状態。
集合場所には庚申山荘を管理されている松岡さんがゴリゴリの肉体にムチムチのシャツで待っていてくれた。
「どうも、どうも。今日はありがとう。助かっちゃうよ。よろしくね!」と建物の奥へと案内してくれた。
「ドーーーーーン!!!」無造作に積まれたオガクズが部屋を占領している。
「役所から借りてきたからこれ使ってね。」人数分以上の背負子が・・・。「この辺りでは役所に背負子が用意されているんだぁ。」なんて変なところを気にしつつ、荷造りの開始。
大きなビニール袋に入ったオガクズは、スモークチップ状のものと完全な粉状のものの2種類。何も考えずに手に取ったが、粉状の袋は隙間なくギッチリ詰まっているためメチャクチャ重いことに後から気づく(汗)。
慣れない背負子の荷造りで四苦八苦していると、松岡さんが「これが一番いいなだよ、使って。」と持ってきたゴムの紐。古くなったサッシのゴムパッキンだ。手際よく荷物をくくりつけてくれる。
さて、どんな感じか背負ってみようかと試みるが・・・「あ、上がらない。」
なんとか手伝ってもらいながら背負うが、体のあちこちが悲鳴を上げている。憂鬱そうな表情を見て松岡さんから「あんまり辛かったら、そーと下の方に手をまわして指で穴開けちゃえばいいんだよ。」なんて冗談が飛び出す。
一の鳥居までは車で送っていただけるとのこと。「ゴトン、ドンッ!」「痛ってぇー!運転手さーん、丁寧に扱ってくださいよー。」ゲートから歩く人々に笑われながら林道終点に到着。これから仕事だという松岡さんと別れ、出発となる。


ドナドナド〜ナ〜ド〜ナ〜♪ 売られていく子牛達


なんですか、こりゃ?

「ぎゅっ、ぎゅっ。」一歩歩くたびに背負いベルトが音を立てる。一歩歩くたびに太ももと、ふくらはぎの筋肉が重さに耐えていることを実感できる。今まで経験したことのない重さに歩みあHかなりスロー。
ベンチがあるところや、名前の付いた大岩の近くなど時々休憩をはさみプルプルの足を休め、血の通わなくなった腕を回す。ゲンちゃんの肩はベルトの跡がくっきりだ。我々を追い越していく中高年ハイカー達は、この大荷物に釘付け。「なに背負ってんの?何キロあるの?」と声をかけてくる。「山小屋のお仕事なんだ〜。ご苦労様です!」なんて勝手に本職だと思い込んで挨拶してくる人まで・・・。
はじめのうちは「山荘のバイオトイレに使うオガクズなんです!」とか「30キロくらいかな?」など真面目に答えていたのだが、あまりに声をかけられるので、「夢と希望を背負ってるんです!」「少しお分けしましょうか?」と返答し爆笑になることも。
「佐藤君、この場所わかるだろ?笹ミキ沢の帰りに出てきた所だよ!」
「分かります分かります。じゃあ、ここ右ですね。」
「違うよ!こんな荷物で行けないよ!」


慣れない背負子、未経験の重さに喘ぎながら山荘を目指す


ああ〜毎度のことだけど呑みすぎた・・・

出発から約2時間「そこが山荘です。お疲れ様でした!」ようやく到着し、荷を降ろすことができる。体を伸ばし、持参の飯を食べるとさっきまでの肩の痛さや辛い歩きをすっかり忘れている。当たり前だか、足取りがめちゃくちゃ軽い。
「せっかくだから山頂まで行っちゃう?」「行く、行く!」「エーッ、みんな行くなら俺も行っちゃおう。」初めは行かないと言っていた石川さんを含め、全員脳細胞をやられたようだ。


ようやく庚申山荘に到着


このバイオトイレで使うオガクズを運んだのです

庚申山は岩の山。途中、少しスリルのある場所や鉄のはしごが架かっている場所などがあり面白いコースだった。山頂に到着し、サクッと写真を1枚。次に見晴らし台に行って、サクッと写真を1枚。そして、サクッと下山。


「体が軽いぜぇ!」脳細胞をやられた子牛達は山頂を目指す


庚申山山頂

山荘まで降りると、かなり足に疲れが・・・。
「みんな!使わなくなった布団を背負って帰りましょう!」まさか、帰りの荷物もあるなんて。
背負子に昔ながらの綿布団。完全に家出人か、変な人。最後尾からの後ろ姿がとっても愉快だ。もちろん、中高年ハイカーはそれを見逃すはずがない。「エッ!布団?なんで?」「どこから布団持って来たんですか?」の質問攻め。
「夜逃げでーす。」「昼寝でーす。」もう真面目に答えていられない。


庚申山荘に戻ったと思ったら・・・


ま〜嬉しい!お土産付きだったのね♪


ホルモン目指して帰りましょ

一の鳥居からもトボトボ歩き、やっと国民宿舎かじか荘に到着。「ありがとうね。大変だったでしょう。」松岡さんと再会を果たし、布団を収める。一日の出来事を手短に話し、お風呂で汗を流す。ツルツルとしたお湯で「チョー、キモチイー!!」
「ホルモン、ホルモン!」待ちに待った足尾ホルモンの時間だ。山頂に行こうなんて気を起こしたばっかりに、ちょっぴり遅刻。足尾の名店“ホルモン末広”の暖簾をいくぐると、「いらっしゃいませ!」優しい声と素敵な笑顔のお母さん。そして都合でホルモンだけ参加の高橋隊長夫妻が首をながーくして待っていてくれた。
「カンパーイ!!」ホルモンパーティーがスタート。「もう一回盛り合わせ10人前と、イカ5人前、あと餃子・・・。」膝に大きなケガをして、しばらく一緒に遊べなかったねもちゃんと友人のあきちゃんが登場。ブランクを感じさせない爆裂お馬鹿トークで足尾の町に響き渡るほどの大爆笑の大宴会となった。
ベロンベロンで駐車場についた我々は、clubエルグランドにて2次会を・・・。
翌朝、奥さんの運転で帰った隊長から「帰りの記憶はありませーん。」のメールが、ねもちゃんからは「あきちゃん共々記憶がありませーん。楽しかったことだけは覚えています。」のメールが。 最高に楽しい一日でした。


足尾のホルモン  この道50ウン年のお母さんがステキなんです


10人前単位で注文連発!


あ〜旨かった! 続いてclubエルグランドで2次会


コラコラ〜!どこで寝とんねん!


そういえば、あきちゃん帰りに電柱におでこをスリスリしながら何かに話しかけて、そのあと、腕を後ろに伸ばし、体を低くジェット機みたいな体勢でしばらくジーッと立ってたよ(笑)