報告 佐藤 恵亮



先週の東北釣行の予定で雨で今週に延期したが・・・雨。  新潟も関東も東日本のどこもパッとしない天気。ゲリラ雷雨は避けられない状況だ。うーん・・・。
天気予報と地図との睨めっこが自宅でも、電車でも、職場でも?続き、2泊の予定を1泊にするか、日帰りにするかというところまで追いつめられたが、結果、予定通りの2泊で長野県の某沢と決めた。ただ、やりたかった源頭までの詰め上がりは断念。
さて、今回は増水して本流渡渉が困難な場合のエスケープルートということで、いつもと違う違う場所に車を止め、支流を下るコースをとった。
安全第一に考え入渓点からほど近い場所をテン場とした。 早速、タープと焚火用雨タープを張り意気揚々と釣りに繰り出す。が。なかなか、なかなか・・・。


準備完了、出発!


渓相最高。 イワナちゃーんおいしい毛バリあるよ!

先行者はいない!魚は見えている!毛バリを見に来る!でも食わない!!そんな時ってありますよね〜。
キープサイズがほんの数匹魚籠に入った頃、カシャーン!カララーン!乾いた感じの鈴の音色が。「振り返りたくない。あたたたちが追い越そうとするから・・・(泣)」 そんな気持ちで必死に竿を振る。こんな時に限って毛バリが地球をかける。あ゛〜(T_T)。
隊長が話をすると、男性2人組はこの先にある二俣辺りで1泊し、この沢を詰めあがると言う。我々が今回諦めたコースだ。先に譲ることとして本日の釣りは終〜了!
明るいうちからの宴会開始は得意技。雷と雨も我々の応援を始めてくれた。
渓美隊恒例、肉の洪水祭りのスタートだ。しかし、寝不足と疲れから早い段階で強い眠気に襲われる。


渓、美、隊=肉、肉、肉


砂肝、落ちてますけど・・・

「20分だけ寝かせて下さい!」 私
「20分で起こすからな!」 隊長
「はーい!」 私・ケンジ
・・・起きる訳がない (‐_‐)zzz
早起き、早出で上流の二俣を目指す。 先行者の入っていない支流での釣りに期待する。
「昨夜の雨でイワナの食い気も上がってるんじゃない?」 しかし、昨日と状況は大きく変わらない。とはいえ、隊長もケンジさんも程よいサイズを数匹ずつ掛けている。私の毛バリには・・・。アタリはある。時々スーっとラインが持って行かれることもある。しかし、食いが浅く「アッ!」鉤がはずれる。このあたりから徐々に精神的ダメージを受け始める。
いよいよ渓は狭まり、木々に覆われてきた。テンカラを振るには窮屈な状況だ。竿を立てることもままならない中、いろいろな方法で毛バリをポイントに打ち込まなければイワナは釣れない。隊長もケンジさんもそれぞれの技でポイントに入れている。
「どうぞ。」「さあ、私の番だ。」と狙いをすまして打ち込んだ瞬間「うっ!」空を見上げる私がいた。それも何度も・・・。
そして10時を過ぎた頃突然の雨。午後から降り出すだろうという予測は少し甘かったようだ。冷たい雨が私の体も心も急速に冷やしていった。
「ポキッ」心が折れる音がはっきりと聞こえた。
いったん二俣まで下り、今後のために本流のテン場を探して帰ることとする。雨も落ち着いているので、本流でも竿を出す。昨日の2人組が釣りをしているだろうし、テン場から上は今日歩いてしまっているだろうからまったく期待していなかったのだが、気持ちよく釣れる。
「あれ?ブルーシート?」「釣りに行ってるじゃーん!」と少々がっかり。でもその先、滝が現れるまで釣りを楽しむことができた。




昨日と状況は変わらないが、程よいサイズが釣れる


いま、源流界で流行っているポーズ??

テン場に戻ると「待ってました!」とばかりにゲリラ雷雨の攻撃開始!洗車機の中にいるかのような状況だ。雨が弱まった好きに宴会の準備を進める。
「じゃ、乾杯するか!」
「うわっ、すっげー増水してる!
「あっ、ビール! 食材網がない!」
と下流をみるといかにも目立つ赤いネットが・・・。
2人の視線がネットからそのまま私の方に向けられたのは言うまでもない。ズポンの裾を目一杯まくり上げて対岸に渡渉し食材の救出に向かう。食材入りのネットを掴み上げた瞬間、ギャラリーからはヤンヤの拍手。だがビールは回収できなかった。


肉、あります。


おいしいイワナカツよ♪  byフチ子


食材救出したどーーーっ!  残念なことにビールの姿はなかった


「次は、テンカラでラインをビュンビュン振れるところに行きましょうね!」 これが折れた心の治療には何よりの特効薬です。